2012年5月の白神山地ギャラリー

5月初旬の白神山地 十二湖のブナ林
木々にもすっかり葉が付いて、もうすぐ新緑本番。もっと木々の葉が厚みを増していく。そうすればブナのトンネルを気持ちよく散策できる季節がとうとうやってくる。

5月初旬の白神山地 遠望
白神岳にはまだ雪がある。新緑と残雪の競演はこの時期だけしか見られない。すでにミニ白神や十二湖などはオープンを迎えているが、その他は5月下旬あたりから順次オープン。

5月中旬の白神山地 十二湖の青池
この日は雨。しっとりと濡れた森のなかに、雨でも青い池。周りの新緑が雨でピカピカ輝いて、青池よりも目立とうとしていた。雨粒が水面を揺らし、より幻想的に青池を演出していた。

5月中旬の白神山地 十二湖の散策路
雨雲によって日差しは遮られているというのに、いつも以上に緑が明るい。雨の白神の森は異質な空間。静かな森の音、鈍くて眩しい輝き、冷たくて温もりのある雨粒。そこには心地よい矛盾の世界がある。

5月中旬の白神山地 十二湖のブナ林
霧に煙る十二湖のブナ林に吸い込まれる。奥へ奥へと足を運びたいのに、まだまだ観ていたい、感じていたいとむりやり足に重しをつける。晴れの日よりも多く、空を見上げた。

5月中旬の白神山地 十二湖の沸壺の池
沸壺の池の横を通ると、エメラルドグリーンの池と、雨で光る葉とで、ハレーションが起こりそうなくらい。まぶしさに思わず視線を落とす。水を吸った散策路を一歩一歩踏みしめてみる。

5月中旬の白神山地 十二湖のブナの木
ブナの幹を水が伝い、流れ落ちていく。葉は枝のために雨水を受け、枝は幹のために雨水をすくい、幹は根のために雨水を運ぶ。いずれ根は・・・・・・葉や枝や幹へ水を分け与える。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林のブナ林
白神山地を代表する森、岳岱がついにオープンした。まだ残雪はあるがしっかり新緑を育んている。芽吹いたばかりのブナの葉が少し冷え冷えとするブナ林のなかで踊っている。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林の休憩スポット
岳岱の特徴でもある、太く立派なブナの木々を眺めながら、木製ベンチで一休み。辺りを見回すと、雪が厚く残っている場所もあれば、すっかり消えている場所もある。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林の刻印
休憩スポットの巨木に「用」の文字が刻まれているものがある。戦時中、資材不足のため、戦闘機のプロペラにブナの木を使う予定だったが、切り倒される前に戦争が終わった。その名残である。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林のマタギ岩
岳岱には岩が多く、奇岩や巨大な岩がいくつも転がっている。なかでも必見スポットなのは、かつてマタギが熊を待ち伏せするのに使ったという岩。ちょうど岩の下が隠れ場所になっている。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林の残雪
今年の冬は雪が多かったため、雪がかなり残っている。しかしその残雪が新緑をより引き立てている。雪の下に眠っているものもやがて起き出す。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林の湧き水
岳岱トレッキングコースの一番奥にある湧き水スポット。まだ水量はそれほど多くなかったが、甘い白神の軟水を堪能することができた。暑い夏の日に飲む冷たい湧き水が待ち遠しい。

5月下旬の白神山地 岳岱自然観察教育林の400年ブナ
白神山地最高齢のブナの巨木は健在。この巨大な老木は倒れるまで辺り一帯を支配し続ける。周囲には細いブナの木しかない。いつか400年ブナが朽ちたとき、次の世代のブナが支配をはじめる。